パン屋再襲撃

pioneern2004-11-17

もの凄いタイトルですが、村上春樹氏の短編集です。
最初に収められている作品のタイトルが
この本のタイトルでもある「パン屋再襲撃」なのですが
結構、激しいお話です。
なにせ、本当に夫婦で散弾銃を持ってパン屋を襲うために
深夜に車で東京中をうろつくます。
そして、……。
この話をハジメとしていくつかの短編が収められていますが
やたらと「渡辺昇」さんが違うキャラクターで登場します。
象の飼育係だったり、妹の婚約者だったり、妻の兄だったり……。
また、ねじまき鳥クロニクルに登場する「笠原メイ」という
名前も違うキャラクターで登場します。
ちなみに「笠原メイ」の登場する話は、『風の歌を聴け』から始まる
物語の一部として書かれた短編で、主人公の働く
翻訳事務所の隣にある歯医者の受付けをしている
22歳の女性として「笠原メイ」は登場しています。
更に、この短編集には『ねじまき鳥クロニクル』の
元となった短編も収録されており、村上ファンなら
かなり楽しめる内容になっていると思います。
少なくとも、ここに出てくる小説を読んでから読むと
更に面白いことは間違いないと思いますよ。