神女(シャーマン)誕生  285

pioneern2004-11-13

タイトルからして怪しい本ですよね……。
シャーマンというタイトルですから、何か不思議な世界の
ことについて、いろいろ書いているのかと思いきや、
一人の女性が人生の天命としてシャーマンになることを
悩みながらも受け入れていくという話なのです。
そして、その主人公は著者自身です。


この本が面白いのは、ある一人の人がエゴも欲望もある人間として生まれ、
自分のような普通の人と同じように悩んだり、苦しんだりしながら
自分の天命を受け入れる成長の過程を読み取れるところです。


こういった人というのは、生まれながらに悩みも苦しみもなく
力を発揮していくのかと思っていましたが
それは大間違いで、不思議な能力を持っているからこそ
悩む事もありますし、苦しむこともあるということを知りました。
そして、その苦しみは普通の人では克服できないのかもしれません。
それを知っただけでも充分、この本を読んだ価値はあると思います。


この本で、著者は最後の修行に三輪山へ登ります。
自分も登ったことがあるのですが、非常に大変な道のりです。
息はあがるし、足は痛いしで、途中で何度も降りようと思いました。
でも、何とか上り続け、頂上に近づいた途端に
今までの苦痛が嘘のようになくなったのを覚えています。
何か不思議なパワーのある御山なのでしょうね。
下りは何の苦労もなく、楽々とおりる事ができました。


こうした分野に興味のある方は、この本を読んでから
三輪山へお参りに行かれてはどうでしょうか?
きっとパワーをもらえると思いますよ。