中国行きのスロウ・ボート

pioneern2004-11-12

小説家にも短編の方が良い人と
長編の方が良い人がいると思います。
自分の好みだけで言うと、
村上春樹氏は長編の方が良いように思います。
なぜかと聞かれても、具体的な理由を言うことができませんが
なんとなく村上ワールドが充分に展開される前にプツリと
途中で途切れてしまっているように思うからだと思います。


それを別にしても、氏の短編集の中でも
一番最初に出版された、この作品が一番心地よい作品だと思います。
やはりプツリと終わってしまう話もあるのですが
どこか爽やかな感じのする作品の割合が多いからでしょう。


フっとした時の息抜きにも
こうした短編集は、ちょうどよい時間の休憩になります。
おそらく、この本はしばらく自分の息抜きタイムの定番になりそうです。