11分間

pioneern2004-11-11

この書評でも、ずっと前に紹介した『アルケミスト』という本と同じ著者の小説です。
2003年の世界ナンバー1ベストセラーだそうで、世界中で読まれている本です。


表紙は見て分かる通り、女性が裸で寝ている絵ですが、帯の
「愛がなければ、私は無に等しい。 
 セックスなんて11分間の問題だ。脱いだり、着たり意味のない会話を除いた
 “正味”は11分間。世界はたった11分間しかかからない、
 そんな何かを中心にまわっている……。」
というコピーになぜか惹かれてしまいました。


物語はいきなりマリーアという売春婦の子供の頃の
初恋に躓き、恋愛に晩生になってしまう物語から始まります。
少し切ないけれども、どこか歪んでしまって、
とてもじゃないですが明るいという印象は受けないと思います。


そこから展開される物語も、女性が理不尽に押さえつけられている状況に
どこかしら矛盾と薄暗さを感じながら、女性の力強さも感じることができます。


さすがに世界ナンバー1ベストセラーになるだけのことはあると思います。
単に自分が権威に弱いだけかもしれませんが……。
そこらへんは読まれた方の判断にお任せします。