海辺のカフカ〈下〉

pioneern2004-10-02

珍しく、同じ小説を上下に分けて紹介します。
自分はフォトリーダーなのですが、基本的に小説は
フォトリーディングを使わずに読みます。
氏の小説が大好きですし、読んでいる時間はその世界観に
どっぷりと浸っていたいので、時間を気にせず一行一行を
大切にしながら読む事にしています。
そんな時間がとても優雅に感じられて、そんな気持ちさせてくれる
氏の小説がますます好きになるのです。


この物語も下巻に入ると、バラバラだった人達や時間が
徐々に収束し始めます。それは、楽しくもあり、
逆に、減っていくページを見ると残念にも思えます。
こんな感覚にさせてくれる本はそうそうありません。


不思議な取り合わせや登場人物も出てきますし
徐々に物語の中のメタファーが何を表しているのかも
明確になっていきます。


この作品で始めての氏の作品を読むと
もしかしたら、戸惑うかもしれませんが
時間を置いて、もう一度読んでみると染み入る様な
感覚が湧き起こってくるかもしれません。