海辺のカフカ〈上〉

pioneern2004-10-01

先日、村上春樹氏の最新作『アフターダーク』を読んでから
無性に氏の長編小説を読みたくなって、
まだ、この本を読んでいない事を思い出しました。
出だしから、ワールド全開でその世界に引き込まれてしまいます。


15歳の主人公が家出をするところから始まるのですが
出てくるキャラクターがすべて
実際にそこに存在するような錯覚にとらわれてしまうのです。
どの人も独特のにおいと空気を持っていて
本当に会ってみたくなる人ばかりです。


そして、カフカと名乗る主人公の少年は
いつもの氏の作品と同じように、読書好きな少年なのです。
とても15歳とは思えないような言葉を話し、考え、感じるのです。
とてもナイーブで繊細でもろさを持った思春期の少年です。


そして、いつものように章ごとに違った物語が展開されていきます。
どんな物語なのかは言いませんが、この世界観が大好きです。