パラダイムの魔力―成功を約束する創造的未来の発見法

pioneern2004-08-11

人間の思い込みというのは、素晴らしくもあり、恐ろしくもあります。
生まれてきて育っていくなかで、住んでいる世界は同じはずなのに
見えているものが違うということが、よくあります。
先日、たまたま見ていたテレビでダウンタウン松本人志さんが
島田紳介さんにこんなことを言っていました。
「才能のないやつと一緒に歩いてたりして、その後に違う後輩と合流するでしょ。
 その時に、おもろいことあってな〜って話すると、才能のないやつは
 「何がですか?」って言うとるんですわ。」
この本を読んだ直後に、この話を聞いたので、お笑いの世界でも同じなんだと、妙に納得してしまいました。
コメディアンとして一流の人には、凡人には見えない世界が見えているし
人間として一流の人は、昨日紹介した「夢現力」の堀氏のように死んだ先の世界まで見えているということなのでしょう。

この違いがビジネス上で大きな違いを生むのは至極当然のように思います。
しかし、誰にでもパラダイムが変わる瞬間が来ます。それをパラダイムシフトと言います。
そして、この本ではどんな条件下でパラダイムシフトが起こるか、誰が起こすのかと言ったことに答えています。
特に誰がパラダイムシフトを起こすかという章は、興味深く読みました。
「素晴らしいアイデアが浮かぶとき、それは仕事の初日である。
   その次に素晴らしいアイデアが浮かぶとき、それは会社を辞める日である」
この言葉が、ガツ〜ンと心に残りました。


このパラダイムシフトに関する部分も面白いのですが
これからのパラダイムシフトについての予測についても
自分に当てはめて考えてみれば、ビジネスのヒントになると思います。
また、この本ですぐに使えるのは
「自分の分野で不可能だと思っていることが可能になれば
      仕事の性質は根本から変わってしまうだろうか?」
「自分の分野以外で、自分が解決できない問題に
      興味を持つ人がいるとしたら、どんな人だろうか?」
という2つの質問です。これは、とても使える質問だと思います。
とりあえず、とても面白い本だったのでお薦めです。最後の「ブタとブスの話」もきっと笑えますよ。