想うことが思うようになる努力

pioneern2004-04-21

著者の鳥羽さんは全国展開をしているドトールコーヒーチェーンの創業者だ。
16歳から喫茶業界で働き始め、当時は陰のイメージが強かった喫茶店をメジャーにしてしまった。
しかも、19歳で単身ブラジルに渡って修行し、創業されたのは24歳(昭和37年)というのだから驚く。
創業当時から現在に至るまでのドトールコーヒーの成長と苦労を自らが語り部となって語っている。
言葉では言い表せない懐の深さを本からも感じ取ることができた。
特に、最後に紹介されている「因果倶仁」(いんがぐじ)というお釈迦様の言葉がある。
これは原因と結果は必ず一致するものだという教えを表した言葉だそうだ。
これを鳥羽さんは座右の銘として、今この一瞬、一日を大切に生きたとおしゃっている。
自分の中にも一番響いた言葉だった。

鳥羽さんのような成功した経営者の話と言うのは読めば読むほど味が出てくる。
実際に現場で働いていると聞く耳を持てなくなるのかもしれないが、
創業者の方の創業からの苦労話は聞いておくべきなのだろう。
この本も日本の伝記として後世に文化として伝えるべき本ではないだろうか。