クリティカルチェーン

pioneern2004-04-07

これまでの「Goal」シリーズを読まれている方はご存知のとおり今回も物語調になっている。
3つの主な人物が一つの舞台で物語を繰り広げられるという形で進んでいく。
それぞれ、企業で開発期間の短縮をするためのプロジェクトに関わった3人と、
大学経営に関わる学長と学部長、そして大学に勤める教授達という図式になっている。
その3つの流れが同じ大学のエグゼクティブMBAクラスで授業を進めるうちに全ての問題が解決していく。

このシリーズの前作同様に物語としても目が離せない展開で話は進むが、今回は物語の最後の感動が薄かった。
(内容とは関係ないが、物語になっている以上面白い方がいいと思った)
これまでの3作は終わりに行くに従って、眠ることも忘れる程だったのだが、今回はそれほどでもなかった。
特に最後の章はちょっと急ぎ足で終わってしまっているように思えて残念だった。
しかし、物語中の大学の授業を通してTOCを復習することができるので決して読んで損はない。
TOCが何かを知らない人でも、この本だけで理解できるだろう。
また、TOCを実践する上での陥りやすい点についても実践的に知ることができるので
「Goal」シリーズを読むのが面倒だという人にはピッタリだろう。
ただ、個人的には「Goal」シリーズほど面白い読み物はなかなかないので読むことをお勧めしたい。
理論的にも素晴らしいと思うが、それを説明するためにきちんとしたストーリーを
用意して分かりやすく説明してくれる著者には毎回脱帽させられる。

【ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か】
【ザ・ゴール 2 ― 思考プロセス】
【チェンジ・ザ・ルール!】