偽善系

pioneern2004-06-02

日本の制度や風潮について、著者がおかしいと思うところをバッサバッサ斬っていく。
学校教育、携帯電話、インターネット、年金、郵政、偏差値、教育行政、少年犯罪、裁判制度など
幅広い分野に渡って、客観的な視点から主観だらけの視点まで独自の視点で語っている。
特に、著者は東北大学法学部卒の作家なので法律関係の分野については、具体的であり
しっかりしたバックボーンを持って書いているので説得力があり、知らないことだらけで勉強になった。
死刑や少年犯罪、裁判については、決してテレビなどのマスコミでは話せないような過激な内容だが、本当に面白い。
書いているだけではなく、市民が参加するようになった裁判制度などは現実になってしまった。

最終章では、当時出版されていた本についても斬りまくっている。こちらは作家の視点で主張している。
初版が2000年なのだが、当時出版されてベストセラーになっていた「買ってはいけない!」の批判本なども出している。
批判している本のすべてを読んでいるわけではないので、この章については何とも言えないが
他の章については、日本という国を別の面から見させてくれたので、非常に勉強になった。
続編も出版されている。
【偽善系Ⅱ−正義の味方にご用心!  日垣 隆 著】