洗脳護身術

pioneern2004-04-04

洗脳と言うとどこかで自分とは関係ないもので、
新興宗教の中でもカルトと呼ばれるようなところや特殊な世界にだけ存在するものだと思っていた。
しかし、これだけ情報が溢れて何が正しいのかが分かりづらくなった社会で知らないうちに
洗脳されいるかもしれないという可能性を知って恐ろしくなってしまった。

しかし、その洗脳から身を護る技術や逆に洗脳を上手く自分の為になるように
使う技術をこの本は分かりやすく解説してくれている。
特に体を使う技術に関しては図を使って解説してあるので、多少難しいものもあるが
それを見ながら呼吸法やイメージトレーニングなどを繰り返せば、ある程度は上達するだろう。

変性意識状態やホメオスタシス、マインドエンジニアリング、アンカーとトリガーなど
専門的な言葉もたくさん出てくるが、分かりやすく解説されているし、事例も多いので
こういった本の中でもとっつきやすく読みやすい方だと思う。

著者はこの分野の権威で、実際にオウム真理教の信者を脱洗脳させた経験もあるそうだ。
他にもいろいろなケースを体験されているので理論だけでなく経験からも多くのことを学べる本だった。

人の意見に振り回される傾向の強い方や悩んだり迷ったりすることの多い方にはお薦め。
このような手法が世の中で悪用されないことを祈るばかりだ・・・・・。